「電動バイクドライバーの運転時行動解析による消費エネルギーの効率化と安全運転の促進実証研究」をスタート
当社は、既にお伝えしておりますように(https://www.e-grid.co.jp/pressrelease/20240115/)国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下NEDO)の「脱炭素化・エネルギー転換に資する我が国技 術の国際実証事業」のステージゲート審査にて採択され調査を行ってまいりましたが、この度事業化評価を経て、最終的な実証研究を行うことになりましたのでお知らせいたします。今後、「電動バイクドライバーの運転時行動解析による消費エネルギーの効率化と安全運転の促進実証研究」(以下、本研究)に関する包括的な調査を行い、2026年4月よりタイ国での実証実験を行ったのち、サービス化を目指します。この実証研究は、ASEAN諸国の交通や環境問題における新たな可能性を示唆するものであり、今後の発展に大きな影響を与えると考えられます。
■研究の背景
タイ政府が発表する2050年までの「カーボンニュートラル」、2065年までの「ネット・ゼロ・エミッション」への達成目標を背景に、電動自動車・電動バイクの需要拡大の見込みに対しての電力消費のひっ迫が危惧されています。本研究では、この地球規模のエネルギー課題に対し、イーグリッドの強みであるテレマティクス技術とセンサーを用いたアプリケーション開発により、エネルギー効率化に加え、エコドライブと安全運転という視点でも解決に貢献することを目指した提案をしております。
■研究方法と目標
本研究は、タイ国内企業JowitGlobal社が運営する、バンコク内のEVバイクの充電ステーション5ヵ所から発着する商用電動バイク(バイクタクシー・デリバリータクシーなど)20台を対象に、GPS、加速度センサー、通信装置で取得した運転時行動データをAIとデータサイエンスを用いて解析し、アプリケーションでのフィードバックを行います。動機づけとなるエコドライブ診断等の利用価値を可視化することで、行動改善につなげ、エネルギー消費の効率が上昇することが実証される見込みです。これにより、20%以上の電力消費量削減が見込まれ、CO2削減効果や、エネルギー問題と同時に社会問題化している交通事故・バイク故障率の低下等を図る狙いです。
■事業化に向けての展望
イーグリッドは、この研究結果を基に、今後の研究の方向性やアプローチを模索します。また、研究結果の実用化や応用分野としてBtoBを主体に考え車両保有事業者への便益に繋がるサービス構築を進めていく予定です。
■代表取締役CEO 小村淳浩よりコメント
この度、NEDOの実証研究に採択して頂いたことに感謝しています。本研究は、ASEANエリアのCO2排出量削減、渋滞解消、交通事故削減に繋がる重要な取り組みであるとともに、AI、センサ技術やデータ活用によりバイクタクシー事業者や宅配事業者にとってビジネス効率の向上に繋がる仕組みの構築が求められます。社会課題の解決とビジネスを加速するという両面追いかけなければならない難易度の高い事業であることから、大きなやりがいを通じて会社とメンバーがより大きな成長を掴み取ることができるものと期待しています。
■本研究の紹介ページ
https://www.nedo.go.jp/activities/AT1_00175.html