e-Gridは、2023年3月10日に本社社屋を移転リニューアルしました。
プレスリリース:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000007.000105966.html
今回の本社移転リニューアルは、e-Gridにとって、とても大きな意味のあるものでした。
そんな知られざる、創業から本社移転リニューアルまでの思いを小村社長に語ってもらいました。
■創業期から今まで一緒にやってきた仲間たちとの夢
「いつかは新社屋を建てて会社を大きくしたいね」
起業時は、出雲と東京の拠点で同時にスタートしましたが、東京は古びたマンションの一室。出雲は父親のやっている会社の会議室の一室を間借りして、その中に無理やり数人が入っていました。
狭い場所だったので、冬はすぐに窓ガラスが曇るような環境でした。0からのスタートだったこともあり、当時は環境にこだわる余裕など全くありませんでしたが、「会社を成長させて、いつかは自社ビルを建てて一緒にやってくれている皆が誇れる会社にしたい」という想いを持ってやってました。
今回、その想いを実現することができて、初期からついてきてくれたメンバーに一つ恩返しができたかなと思っています。それに島根にある会社のオフィスは正統派なデザインが多いですが、雰囲気を大きく変えることで、中で働く皆も前向きで自由な感じで実力を発揮してもらいたくて、島根県内では珍しく自由で明るい雰囲気のデザインに行きつきました。
いろんなバックボーンをもつ人が寄り集まって関わり合うことで生まれるアイデアやノウハウを大切にしたい。そこにe-Gridのバリューである「多様性」が生きてくるんじゃないかと思う。
自由な雰囲気を持つことで、いろんなバックボーンを持った人が集まって、開発、研究、ディレクション、デザインなどを仕事でもあり楽しみでもあるものにしたかった。この場を通じてe-Grid社員が外からやってきた多様な背景を持った人と関与する機会が増えることで、更に新しいアイデアが生まれたり、新しい考え方を取り入れたりすることができると考えています。
例えば、それまでは技術にしか興味がなかったエンジニアが自分とは異なる考えを持つ多様な人と出会って、社会課題の解決に強烈にコミットしたエンジニアがいるんだ、ということが知れたりするわけじゃないですか。そういう場を作ることで、更に多様性が育まれるきっかけになるといいなと。関わる人同士で同質のビジョンを持った上で、いろんな背景と経験をした人が集まって議論したり一緒に創造することで、多様性により発生する化学反応が更に際立つのではないかと思っています。
密とは無縁な島根エリア。どちらにせよ、人が集まる場所は必要。
近年はコロナ禍で「密を避ける」というワードが叫ばれましたが、山陰地方はリモートワークをしている人がそもそも少ないんです。「密」というより「疎」の方で元々有名な県ですから(笑。
e-Gridも出雲のオフィスでリモートワークってのはあんまりやってなくて、地理的に台風などの豪雨災害による被害が出やすい地域なので、「台風や大雪の時は家で仕事してね」みたいな感じで必要に応じてリモートワークを実施していました。なので、天候による影響や小さいお子さんが熱を出して家にいないといけないような場合など、状況に応じてリモートワークをするっていう意識をみんなが持ってたと思います。
更に、出雲なら東京と違って車で平均15分くらいで通勤してるので対面でプロジェクトを進める便益に方が大きいです。リモートワークは今後も続くと思いますが、状況に応じて強弱は変わっていくから、人が集まる場所というのはより重要なポイントであると考えています。
■創業からこれまでe-Gridがお世話になった方々への恩返しの気持ちとして、「出雲を誇れる地元に」するための第一歩
地元のステークホルダーと共に出雲を誇れる地に
本社移転リニューアルをしたのは、社員が増えてきたということ以外に、我々と深く関わりを持ってくれるパートナー企業さんが増えてきた、ということも大きな要因です。特に、地元の企業さんなんかは結構この意識を持ちながら協力しているのですが、自分達の会社を良くするということだけじゃなくて『出雲を誇れる地元にしよう』という感覚でいてくださる方が、一緒にやってる中で増えてきたんです。
仕事をする中で地元の企業さんと助け合ってリソースを共有したりしています。創業したての頃、すごく困ってるときに助けてくれた社長さんがいてくださったり。そういう人たちと今、高度エンジニアを育成するためのラボを一緒に立ち上げようとしたり様々なことに取り組んでいますが、今回の本社移転リニューアルもそういう人たちへの恩返しとしての意味合いと共に創造していくきっかけになるとよいと考えています。今はオンラインで簡単に繋がれはしますけど、やっぱり、対面でちゃんと想いを伝える場が必要だと思っています。
「グリッド」の結節点のような場所として、全国の関わってくれる企業と共に
創業から12年間走り続ける中で、e-Gridと同志と呼べる企業や経営者が日本全国に増えてきました。その人たちが島根に集まってくれる機会を増やしながら、その際に皆が集まる場所として、今回リニューアルした新社屋がその中心にあるといいなと思っています。
元々、e-Gridは人と人、人とモノ、そして最終的には、地球上に存在する全ての人やモノ同士がグリッド上で繋がることでよりよい社会を創造するという未来を目指して名付けました。そういう意味でも、出雲というエリアに様々な強みを持ったプロフェッショナルが集まる環境ができてくると嬉しいです。海外の人でもいいし、他県の人でもいいし、その方たちが暮らしたりたまに出雲に来てくれる、そんな場にしたいと思っています。結果、それが島根や出雲にとって意味のあることだと思っています。共に目標を持って一緒に課題解決したいと考えている人が集う場として認知されることで、地元への貢献にもなると考えています。
オフィスに凝らされた趣向と大いなる北山の自然美を味わう
オフィスの構造としては、地元の人たちが北山と呼ぶ小規模な山脈があり、その風景を一望できるように北側だけをガラス張りにしています。また、社屋の中央部分に階段状の座席を配置して大きく開けたプレゼンルームにしています。プログラミング合宿の発表会や企業説明会など、イベントの際に活用していく予定です。
今回のオフィスはアメリカのブルックリン・スタイルをイメージしていて、開放的でレトロな味わいもあるデザインに仕上がっています。リラックスして仕事ができて、オープンな場なのでいつでも気軽に対話できるシートやテーブルを配置しています。
実際、新社屋建設の話を検討しはじめたのは、2021年の秋ぐらいですね。株式会社ZOZO、株式会社モンスターラボHD、FISM株式会社、株式会社ビービットさんには快くオフィス見学を受け入れて頂き色んなヒントをもらいました。
この社屋の設計は、株式会社中林建築設計事務所さんにお願いしましたが、素晴らしい意匠設計と構造設計を実施して頂き、彼らの仕事によって素晴らしいオフィスが完成したと思っています。
Web会議ブースの中は赤色を採用していたりして、もしかするとすぐ出たくなるかもしれないけど、かっこいいよねってそれだけで配色を決めました。会議室には、グリッドをイメージした壁面アートを施したり、あちこちにe-Gridだけのこだわりが詰まっています。