出雲市より発表された「官民連携による地域課題解決検討プロジェクト」の道路パトロールのDX化の分野において、AI画像解析を活用し道路上の異常検出を行う実証実験を、出雲市の管理する道路で行うことを発表いたします。
この実証実験では、ドライブレコーダーから取得した映像をAIによる画像解析を行い、道路損傷箇所を自動検出します。また、将来的には効率的な巡回ルートの自動出力することも視野に入れて実験を行います。
道路パトロールで多くの地方自治体が抱える、損傷箇所の早期発見、見落とし防止、業務の効率化等の共通の地域課題を解決することを目指します。
本実証実験は、8月下旬からデータ取得の運用を始めます。
実証実験を行う背景としては、現在地方自治体が管理する道路延長は約103万km(国土交通省 道路統計年報2021)で、パトロール員が巡回することで異常発見・作業・記録を行っていますが、施工されてから50年経過する老朽化が進んだ道路などもあること、また道路への落石や道路周辺の公共物の破損など、手動で迅速に対処することが困難となっていることがあげられます。加えて、労働人口の現象によりパトロール員の確保が困難になることが予想されます。そのような未来に備え、将来的には様々な車両が搭載するドライブレコーダーからのデータを活用することで、道路パトロールにかかる人員を抑えた上で、集積ができるデータが圧倒的に増えるため、損傷エリアの予測や最適な予算配分による対処を実現できる可能性があります。
出雲市でこの実証実験を行うことにより、統計データの解析精度を高め、3年後にはこのシステムを国内の50自治体で250車両で導入することを目指します。